トヨタ期間従業員に行こう

トヨタ自動車期間従業員であった筆者が期間工、派遣社員、非正規社員についてや雇用の問題そして1年間にわたる失業生活、その後のタクシー運転手としての日々なんかをぬるめに書いています。

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タクシーハラスメント
タクシードライバーからハラスメントを受けたという、タクシーハラスメントについて、驚く事例をもってSNS上で話題になっています。

そして「タクシードライバーによる女性客へのタメ口をはじめとした不適切な言動の改善を求めます #タクシーハラスメント」という署名活動まで展開されています。

タクシーハラスメント対策委員会 署名ステートメント全文|タクシーハラスメント対策委員会|note
本署名の目的は以下のとおりです。

・一部のタクシードライバーによる乗客への侮辱的言動について、各タクシー会社、及びタクシーセンター、運輸局などのタクシー関連組織が対策を講じ、その具体的内容を明文化し公表すること
・侮辱的言動が起こらぬよう、継続的な教育を定着させ、その具体的内容を明文化し公表すること
・侮辱的言動が起こった際に当該ドライバーへ課すペナルティについて、各タクシー会社、及びタクシーセンター、運輸局などの関連団体が具体的内容を明文化し公表すること

※ペナルティは「厳重注意」といった形式的なものでなく、減給や降格、解雇といった明確なものを求めます。
※対象を女性に限定する理由がないため、女性に限らずあらゆるマイノリティを含むすべての属性の乗客に対しての侮辱的言動を禁じることを求めます。

上記の内容をまとめた公開質問状を署名と共に各関連組織へ提出予定です。
いずれも業界全体に及ぶ問題提起があり、現状すでに日常的に問題が起こっている以上、各事業者が改善に努めていることを示さないメリットが思い当たりません。
各事業者にはぜひご返答をいただけるものと信じておりますが、そういかない場合は、公開質問状という形をとる性質上、ご返答がいただけていない旨を公表することになります。

私たちタクシードライバーも、何もしていないわけではありません。
タクシー業界では、2015年10月1日施行の「改正タクシー業務適正化措置法」や、全国ハイヤー・タクシー連合会が2016年10月に発表した「タクシー業界において今後新たに取り組む事項について」というアクションプランで、また、UDタクシーの導入や、ユニバーサルドライバー研修への積極的参加など、その接遇技術の向上に努めているところです。

登録運転者(タクシー運転手)になるには2日間の講習が義務付けられていて、その4分の1を「接遇」に充てています。そして、すでにペナルティである「登録運転者などに対する行政処分」の基準も定められていて、例えば「道路運送法第30条第3項:特定の乗客に対する不当な差別的扱い」に違反すると、20日間、再違反だと40日間、再登録が出来ません。したがって少なくともその期間は乗務できません。20日間乗務できないということは、歩合給制の私たちにとっては、1か月間収入が途絶えるということです。

署名活動の目的である「対策の具体的内容の明文化」「継続的な教育を定着させ、その具体的内容を明文化」「ペナルティについて具体的な内容を明文化」の大半はすでになされているということです。

ただ、問題は、それら教育や処分が機能しているか、ということなんです。機能する/させるためには、お客様から「関係団体」に、その都度申告(とても言いにくいことだと思うのですが)が必要だということです。

ドライブレコーダーが車載されている現状では、ハラスメントの有無は即座に確認できます。そのうえで、処分をキチンとやる、ということが、私たち業界の課題なのだろうと思います。

いえ、だから、そういった署名活動をするな、と言っているのではありません。個人的には、今ある行政処分の適切な運用と執行と、お客様からの声の収集と分析、展開が業界を浄化するのには必要不可欠だと考えています。そして、なによりも、ハラスメントがなくなること、バリアフリーになり、偏見や差別がなくなることが、重要かつ喫緊の私たちが住む社会の課題だと考えています。

だから、私たちは学ばなければなりません。そういった機会を、今、こうして与えられていることにも感謝しなければなりません。

ただ、私が、これを書こうと思った理由は、Twitterのリプに、そう、ずいぶんと私たちタクシードライバーに対する偏見や差別的な表現があって、例えば「雲助」「運ちゃん」「タクシードライバーの8割は欠陥のある人物」そして「ハラスメントをいつもしているような人たち」・・・などたくさん見つけることができ、それを探しては、悲しくて涙が出てしまったからです。

私たちはすでに差別されています。そしてまた#タグで拡散され共有されようとしています。

「タクシー業界との対立を望むものではありません」とし「署名活動を通じて問題を可視化すること」で、私たちへの差別や偏見も可視化されている。そして私の悲しみが、怒りや憎しみに変わりつつあることが、さらに私を悲しくさせる。その悲しみまで拡散され共有されようとしていることへの、嫌な気持ち・・・。

いえ、こういった運動に至った原因は私たちにあります。そして「一部のタクシードライバー」のことでしょう。それが、私の中で、そして拡散されるリプの中で「(一部の)タクシードライバー」の、(一部の)がすっかり外れてしまって、対立や分断を引き起こしそうになっている、そのことがさらに私を悲しくさせている、その(一部の)タクシードライバーと、(一部の)可視化された差別し偏見を持つ人たちへの強い怒りと憎しみへ、変ってしまっている、そのことも悲しいのです。

今回の著名活動で、すべての人たちが利用しやすいタクシーになればいいと思います。すべてのタクシードライバーからお客様へのハラスメントがなくなればいいと思います。

その前に、どうぞ、多くのタクシードライバーは、そういった偏見や差別の中、公共交通機関と言われ、エッセンシャルワーカーという称号を与えられ、必死で生きているということを理解していただきたいと思います。私たちひとりひとりは、そんなに声が大きくない、ということも、解かってもらいたいと思います。

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